皮膚・形成外科
Dermatology and Plastic Surgery
皮膚・形成外科の特色
当科は皮膚科と形成外科という2つの科で一診療科を構成しています。両診療科は共通した病気を取り扱うことが多く、診療に関する情報を相互共有しやすくすることで、よりよい医療を目指しています。
形成外科の特色
・形成外科専門医による形成外科の専門的な治療を行っております。
・眼瞼下垂と下肢静脈瘤の診療に力を入れています。
・保険診療による、良性悪性の皮膚病変の手術治療を行なっております。
・モイストウーンドヒーリングによる、最先端の創傷治療を行っております。
・レーザー治療機を用いて、保険診療(太田母斑・外傷性の刺青等)、自費診療(黒子や老人性のシミ)を行っております。
皮膚科の特色
・形成外科と共同で診療にあたる強みを活かし、診断・治療から美容まで、さまざまな角度から皮膚疾患にアプローチしています。
・一般的な皮膚の病気から美容皮膚科まで、幅広い診療を行っています。
・ナローバンド紫外線治療機を導入し(大型のCANDELA社のダブリン7シリーズ)、尋常性乾癬や、アトピー性皮膚炎等に対する多角的治療の一環として使用しています。
主な診療疾患
形成外科の主な診療疾患
眼瞼の診療
眼瞼の疾患はいろいろありますが、眼瞼下垂症、逆まつげ、顔面神経麻痺に伴うまぶたの異常などが対象となります。
眼瞼下垂症
眼瞼下垂症とは上まぶたが十分に挙がらない状態のことです。ひとくちに眼瞼下垂症といっても、病態生理は複雑で、それによって治療法も異なります。治療法は手術のみです。当院ではすべての眼瞼手術を形成外科専門医が行っています。一人一人の病態に応じて、術式を組み合わせて治療します。
眼瞼下垂症について詳しくはこちら
下まぶた逆まつげ(下眼瞼睫毛内反症)による眼の痛み
大人になってから発症した俗に逆まつげと呼ばれるものの多くが内反症です。上まぶた、下まぶたどちらにも生じます。逆まつげは、一般に考えられているよりはるかに複雑な要因が重なって起こります。
下眼瞼を例にとりますと、皮膚余剰によって起こる若年者の場合は皮膚を切除してよくなることが多いです。しかし、大人になってから逆まつげになった方の場合は病態が異なり、より深部の腱膜のバランスを調節し、眼輪筋を引き締める操作を併用する術式を組み合わせて行っています。再発された方も、この手術では完治が期待できます。
下肢静脈瘤の診療
当科では、下肢静脈瘤の治療を行っています。静脈瘤は現在の医療技術できちんと治せる病気ですので、しっかりと診断・治療をされることをお勧めします。
下肢静脈瘤について詳しくはこちら
一般形成外科の診療
皮膚腫瘍(皮膚のできもの)
皮膚腫瘍(皮膚のできもの)は色々なものがあり、治療はできものを摘出する手術になります。当院では、小さく、浅いところにあるものは通院日帰り手術で摘出しています。大きく、深いところにあるものは入院治療を要するものもあります。担当医とよくご相談ください。
表皮のう腫(粉瘤・アテローマ)
体のどこにでも出来る良性の皮膚腫瘍です。多くは背中や項、顔の頬や耳たぶなどにできて、俗に「脂肪のかたまり」などといわれます。粉瘤は皮膚表面の成分が袋を作ってその中に粥状の垢や脂がたまったものです。時に細菌感染を起こして、急に大きさを増し、赤く腫れて痛みを伴うことがあります。当院では、なるべく腫れる前に手術で取り除くことをおすすめしています。赤く腫れてしまったら、一旦炎症・感染を抑える必要があります。早めに医師に相談し、のう腫内容除去手術や保存的治療を受けてください。
脂肪腫
脂肪腫は皮下に発生する腫瘍の中では最も多くみられる良性のできものです。体のどこでも発生しますが、背部、肩、頸部などに多く、ついで上腕、臀部、大腿などに多くみられます。通常、痛みなどの症状はなく、皮膚がドーム状に盛り上がり、柔らかいしこりとして触れます。診断は臨床症状と画像検査で行います。当院では、画像検査にエコー検査、MRI検査のいずれかを行います。
治療は手術により摘出します。小さく、浅いところにある脂肪腫は日帰り手術で、また大きく深いところにある脂肪腫は入院になります。このようにして摘出した脂肪腫の再発は稀です。
陥入爪
陥入爪(かんにゅうそう)とは、爪の端が周りの皮膚に食い込んでしまうことで、痛みや腫れが生じたり、さらに傷ができたり膿んでしまったりしている状態のことです。原因は深爪や合わない靴の着用とされており、第一趾に起こることが多いです。 治療には保存的治療(手術しない治療)と手術があり、当院では両方行っています。
陥⼊⽖について詳しくはこちら
巻き爪
陥入爪と紛らわしいのは、巻き爪です。病態は全く異なり、通常の保険診療では治療の困難な場合が多いです。当科では自費診療で巻き爪マイスター治療を行っています。
巻き爪について詳しくはこちら
ほくろ、黒あざ
黒あざは母斑(ぼはん)細胞が皮膚の表面近くに集まって色素を作るためにできる褐色または黒色に見えるあざです。「ほくろ」といわれる小さなものから、大きな拡がりをもつ「母斑」といわれるものまであります。皮膚癌(メラノーマ)と見分けがつきにくいものもあるので注意が必要です。治療には、癌であるかどうかの見極めが大事で、切り取って組織の検査をする必要があるときがあります。当院では、約3mm以下の小さいもので、良性のものであればレーザー治療でとることも可能です。
青あざ
青あざは、色素細胞(メラノサイト)が皮膚の深いところ(真皮)に集まってできるあざで、生まれつきまたは生まれて間もなく出来るものや思春期以降に大人になってから出来るものがあります。 生まれつきおしりや背中にできる蒙古斑の多くは学童期には自然に消えていきますが、異所性の蒙古斑は残りやすいです。その他に、目の周りや頬部は太田母斑、肩の周りは伊藤母斑と呼ばれます。 青あざの治療にはレーザーが良く反応し、典型的な蒙古斑以外はなかなか自然に消えていかないため、当院では青あざに対してレーザー治療を行っています(保険適応です)。
外傷性刺青
交通事故や転倒などの外傷で傷に砂などの異物が混入したり、鉛筆の芯などが刺さった場合、これらの異物を除去しない状態で傷が閉じてしまうと、その異物は真皮内に埋め込まれて残ってしまうため、色素沈着を来してしまいます。
これを外傷性刺青といいます。自然に消えることはありません。
青あざと同様にレーザー治療が効果的です。当院では保険診療でレーザー治療を行っています。
外傷
当院では、外傷(ケガ)、やけど、皮膚潰瘍、床ずれの処置に対応しています。現在の創傷治療において主流の考え方は、モイストウーンドヒーリングという、湿潤環境での治療法です。当院ではこの考えに則り、早くきれいな治りを目指しています。
外傷について詳しくはこちら
瘢痕と瘢痕拘縮
瘢痕とは、外傷、手術、やけどの後などにみられる「傷痕(きずあと)」のことです。瘢痕(きずあと)自体は保険診療の対象ではありません(保険がききません)。
しかし、瘢痕拘縮と言って、引きつれを生じ、機能障害を起こしている場合は手術の対象になります。手術には、Z形成術やW形成術という形成外科特有の手術法に加え、植皮術、皮弁術などがあります。当院では、症例に適した治療法をご紹介し手術いたします。(ひきつれがある場合は保険適応です)
ケロイドと肥厚性瘢痕
痕(きずあと)の線維成分が過剰に増殖すると、ケロイドや肥厚性瘢痕と呼ばれる状態になります。ケロイドは隆起や硬さ、赤みなどが持続し、当初の範囲を超えて大きくなりますが、肥厚性瘢痕は、多くの場合時間とともに落ち着き、当初の範囲を超えて大きくなることはありません。ケロイドは体質によるものが多く、遺伝することもあります。
当院では、治療は主に以下保険治療を行っています。
迫療法
②ステロイド局所療法 ステロイド剤のテープ貼付あるいはステロイド剤を局所注射。
③内服療法
しみ
しみにはいくつか種類があり、多いものに以下の3つがあります。
1:老人性色素斑:加齢、紫外線ダメージにより生じるしみ。色調は褐色。
2:後天性真皮メラノサイトーシス(ADM):色調は、灰褐色~紫青色。
3:肝斑:主に30~40歳以上の女性に多く、両頬や前額に左右対称性。色調は淡褐色。
実際は、ほかにも数多くの種類があり、また混合していることが多く、診断と治療は必ずしも簡単ではありません。
当院では、病態に応じて、保存的治療や、自費による外用療法やアレックスレーザー治療を行っています。
引用:夏井睦医師 新しい創傷治療はこちら
皮膚科の主な診療疾患
にきび
皮膚科では、原則は保険適応のある外用剤や抗生剤の内服を中心に治療を行っています。また、当科推奨の低刺激性化粧品のご紹介、にきび跡にはご希望に応じて自費診療のケミカルピーリングも行っています。
にきびの治療について詳しくはこちら
シミ・肝斑
シミに対しては、ビタミンC誘導体を使用したビタミンCローション、ジェル、スティック、美白剤のハイドロキノン、レチノイン酸を組み合わせた処方がとても有効であるとご評価いただいております。肝斑に対しては、生活指導と内服薬で治療を行っています。
さらに、外用剤や内服薬で効果に乏しいシミには形成外科でレーザー治療を行っています。お気軽にご予約・ご相談ください。
脱毛症・AGA
男性型脱毛症(AGA)は自費治療です。当科では自費にてプロペシア処方と、外用剤の紹介を行っています。
円形脱毛症は内服薬や外用剤で治療を行っています。当院では治療を行う前にまず全身の病気が隠れていないかを調べ、必要に応じて他科と協力して治療にあたります。お気軽にご相談ください。
脱毛症・AGAの治療について詳しくはこちら
医療設備・装置
ALEX レーザー
保険適応の太田母斑(青あざ)のほか、自費診療にて、しみ、そばかすの治療を行っています。
認定情報
日本形成外科学会専門医
日本皮膚科学会認定専門医
医師紹介
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皮膚・形成外科部長
月野 暁彦
つきの あきひこ
専門分野
眼瞼・静脈瘤
担当診療科
皮膚・形成外科
資格・学位・経歴
日本形成外科学会専門医・皮膚腫瘍外科指導専門医
下肢静脈瘤に対する血管内焼灼術の実施基準による指導医治療に対する座右の銘
安全な治療をしていきたいと思います。
担当医表
皮膚・形成外科
上部へ移動午前/午後 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日(2・4週) |
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午前 8:30~11:30 |
平野 亜由子 (皮膚科)10:00~12:00 |
月野 暁彦 (皮膚科・形成外科) |
月野 暁彦 (皮膚科・形成外科) |
月野 暁彦 (皮膚科・形成外科) |
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月野 暁彦 (皮膚科・形成外科) |
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午後 12:30~15:00 |
平野 亜由子 (皮膚科)10:00~12:00 |
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診療担当表はあくまで予定です。
急な手術や医師の都合により、休診になることがありますので、事前にお電話にてご確認頂きますようお願いいたします。
雑誌等掲載情報
読売ファミリー
2007年1月24日号「首のケアしっかり」
2004年10月27日号「ふけ、赤みやかゆみを伴う脂漏性皮膚炎」
リビング
2006年 7月22日「快食健美 シミ対策 バランスのよい食事から」
2005年 10月8日「しみ くま 集中ケア講座 疲れを一気にリセット」
2005年 盛夏号 「しわマイナス大作戦」
お問い合わせ先
代表電話番号
06-4795-5505受付時間
9:00~12:00/13:00~17:00
休診日
日曜日、祝日、第1・3・5土曜日、年末年始(12月29日~1月3日)